松山市とリレーションがありまして、先月末に花園通りとその周辺の街路再編の視察と、その街路再編に関わられた関係者の皆様からその当時の苦労話などについてお伺いしてきました。
花園通りの街路再編については、中央省庁の関連資料にもその様子を写した画像が度々登場しており、今後の国内の地方創生や地域活性化におけるベンチマークとして注目されています。
今回関係者の方にお伺いして分かったことなんですが、私の不勉強ではありますが、花園通りの街路再編に着手する10年近くも前にすでにロープウェイ通りの再編をなされており、その当時の様子からお伺いすることができました。実際に現地の様子も視察しましたが、歩道と車道を隔てているブロックや段差といったものが存在せず、道路は全てフラット。歩道と車道との間には鋳造された雰囲気のある杭が打ち込まれており、行き交う人たちは自由に歩道と車道を歩くことができます。もちろん、車道には車も通るわけですが、そうした「雰囲気」が抑止力になっているからか、そもそも車の数は少なく、また走っている車も相当に速度を落としています。この状態に持ってくるまでに、県警や現地の小売関係者などと幾度となく討議を重ねたとのこと。また、こうした街路の再編に前向きな地域の関係者のネットワークを作り、気運の醸成を測ってきたことなど、泥臭いお話をお伺いすることができました。
改めて市の関係者には尊敬の念を抱くと共に、こうした世界的にみても極めて先進的な取り組み事例がこの日本に存在していることを誇りに思います。また、実際にそこまで持っていくための関係者の努力は本当に泥臭いもので、よく「スマートシティ」と言いますが、その背景にある本当の街づくりはそういう表現では語り尽くせないものがあると思った次第です。
やはり、何事も現場百万回だと改めて思いました。